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お知らせ

日医ニュース令和7年10月

■ 診療所の厳しい経営状況に理解を ― 日医が動画配信 ―

 日医は、診療所の厳しい経営状況への理解を広げるため、ショート動画「にちいくんと考えよう!日本の医療①」を動画共有サイト・ユーチューブの日医公式チャンネルで配信開始した。「病院の経営状況は厳しいらしいけど、診療所はもうかっているんだよね?」といったネット上などにおける一部の声に対し、誤解だと説明。日医が公表した「診療所の緊急経営調査」で、2024年度にかけて利益率が大幅に悪化したことや、医療法人の約4割が赤字に陥ったことなどを報告している。

 全ての診療科で減収減益となり、「近いうちに廃業を考えている」と回答した診療所が14%に上ることを説明。松本吉郎会長の「このままでは、診療所が事業を断念し、病院と共に担っている地域の患者さんへの医療提供を継続できなくなる」との訴えを紹介した。

 その上で、26年度診療報酬改定の大幅アップと、補助金・期中改定による緊急措置の必要性を訴えている。令和7年10月7日

■ 医療機関の窮状「共有できている」 ― 松本会長、高市首相に期待 ―

 松本吉郎会長は10月22日の定例会見で、医療機関の窮状や物価高対策の必要性に関する高市早苗首相の一連の発言に言及し、「現状の認識・危機感などを共有できていることがはっきりと分かり、たいへん心強い思いでいる」と期待感を示した。速やかな財政支援などの実施に向け、高市首相はじめ関係閣僚との連携を深めていく考えを示した。

 高市氏が21日の首相就任後の会見で、医療機関や介護施設への物価高対策について「報酬改定の時期を待たずに、経営の改善、働いている方々の処遇改善につながる補助金を前倒しで措置する」と表明したことなどを紹介。「日医がこれまで、再三にわたりお願いしてきた要望と合致する考え方」と述べ、「たいへん心強い思いでいる」との認識を示した。

 自民党総裁選で、高市氏の推薦人として、安藤高夫・前厚生労働大臣政務官、仁木博文・前厚労副大臣、今枝宗一郎氏、松本尚氏の医師国会議員4人が名を連ねたことにも触れ、「そういった背景からも、医療に対するご理解が深いことが推察される」との考えを示した。

 新内閣の関係閣僚にも言及。衆院厚労委員会の与党筆頭理事などを務めた上野賢一郎厚労相については、「社会保障への理解は非常に深い方」と評価。全世代型社会保障改革や賃上げ環境整備を担う城内実担当相に対しては、「公定価格で運営している医療機関などにおいて、賃上げが可能となる環境を整えることは不可欠」と述べ、実現に向けた行動力に期待を寄せた。医師の松本尚デジタル相は「頻繁に意見交換をさせていただいている。日医の考え方は、十分にご理解いただいている」との認識を示した。

●自民・維新の合意書「非常に厳しい」

 一方、自民党と日本維新の会が交わした連立政権合意書に対しては、「非常に厳しい項目が並んでいる」と指摘。OTC類似薬を含む薬剤の自己負担の見直しに関しては、「社会的弱者や低所得者、子育て世代にとって、薬剤の自己負担がもし増えることになれば、非常に大きな打撃となる」と述べ、OTC類似薬の保険適用除外には反対だとの考えを改めて示した。医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現については「その中身による」と述べた。

 合意内容の具体的な検討スケジュールについて、「タイトなものになるかもしれない」と言及。日医として時期を逸することのないよう、適切なタイミングで意見を主張していく考えを示した。令和7年10月24日

■ 経常赤字の病院62.2%、公立では9割超 ― 24年度、日医が緊急調査 ―

 日医は10月22日の会見で、今年6~7月に実施した病院の緊急経営調査の結果を発表した。2024年度の経常収支が赤字だった病院の割合は全体で62.2%に達し、特に公立病院では90.9%、国立病院では85.0%に上った。

 会見で調査結果を説明した城守国斗常任理事は、既に公表済みの診療所の経営状況に関する調査も踏まえ、「このままでは多くの病院・診療所は立ちゆかなくなり、地域医療の崩壊につながる」と懸念し、医療機関の経営安定化を国に強く求めていく姿勢を示した。

 病院に関する緊急調査は、日医A1会員の病院管理者4826人を対象に、23年度と24年度の病院の収支状況を尋ねた。1211人分を有効回答として集計した(有効回答率25.1%)。

 23年度の経常収支赤字病院割合は全体で48.8%だったが、24年度は13.4ポイント拡大した。他の開設主体別の24年度赤字病院の割合は以下の通り。▽公的病院=68.4%(前年度比8.8ポイント増)▽医療法人=56.4%(13.1ポイント増)▽その他=74.0%(13.0ポイント増)―。

 24年度の経常利益率はマイナス2.6%で、前年度より2.0ポイント悪化した。経常収支悪化の要因について、城守氏は「新型コロナ関連の補助金の影響が大きい」との見方を示した。

 24年度の医業収益は前年度比2.6%増だったが、医業費用の伸びはそれを上回る2.8%増だった。医業費用を費目別に見ると、給与費や材料費の伸びが大きく、物価や人件費の高騰が経営を圧迫する要因となっていた。

 医療人材確保のため人材紹介会社に支払う手数料は、24年度は100床当たり706.6万円で、前年度より7.9%増えた。医療法人立の病院では、100床当たりの支払額は843.5万円に上った。

●城守氏「これまでの改定率では厳しい」

 病院の経営状況の悪化を踏まえ、病院団体は26年度診療報酬改定で10%超の大幅なプラス改定の必要性を訴えている。城守氏は日医として、26年度改定で求める具体的な改定率への言及は避けたが、「病院団体が主張する通り、これまでの改定率では厳しいという認識だ。適切な手当てをしていただきたい」と述べた。

 費用の増加に伴う医療機関の消費税負担の増加にも課題意識を示し、「少なくとも適切な補填が行われるように厚生労働省に求めている」と説明。個々の医療機関で補填率にばらつきがあるとし、「難しい面もあると思うが、より精緻化していただくように働きかけていきたい」と話した。令和7年10月24日

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